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![顎の動き、表題](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-ugoki-top.jpg)
顎の動き、記事の表題
漫画やイラストを描いていくうち、キャラクターに表情を付けたくなるでしょう。
そこで悩むところの一つに、
「顎(アゴ)の動き」があります。
顎は開いたり閉じたり。
ときには顔の表情に連動することもあります。
イラストを描くとき。
漫画を描くとき。
絵を描くことに慣れてくると、やはりキャラクターを自由に動かしてあげたい。
泣いたり怒ったり、笑ったりはしゃいだり。
そんな表情をつけたいとき、口は大きな役割をします。
口を歪めたり大きく開けたり。
そんなとき動くのは顔の筋肉ですが、そもそもの土台は骨。
口の場合、動く骨は顎なのです。
顎が動くことで成立する表情があるのです。
ということで今回は、
「顎の動き」について見ていきましょう。
顎の構造
構造というと小難しい感じがしますけど、はじめのうちは形を知っておくだけでもいいのかなと。
知っていて少しでも意識することで、ものの見方は変わってくると思うのです。
なので、各骨や関節の名前などもとくに覚える必要はなく。
こんな感じになってんのね~という感じで見ていきましょう。
顎の骨は、頭蓋骨(とうがいこつ)に付随しています。
頭蓋骨というのは、頭の骨。
俗に言う、ドクロとか髑髏(シャレコウベ)ですね。
![頭蓋骨と下顎骨](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-hone.jpg)
頭蓋骨と下顎骨の説明
顎の骨は、上顎骨(じょうがくこつ)と下顎骨(かがくこつ)がある。
かんたんに言えば上アゴと下アゴ。
【上顎骨】
頭蓋骨に結合しており、頭蓋骨の一部。
【下顎骨】
顎関節や筋肉などによって、頭蓋骨とつながっている。
上顎骨
上のアゴである上顎骨は動かない。
上顎骨は頭蓋骨と一体化しており、境い目などは皮膚の表面からではほぼわからない。
![上顎骨](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-jogaku.jpg)
上顎骨の説明
ドクロやシャレコウベが漫画に登場したりするのを見たことがあるでしょう。
よく描かれるのは、下顎の無いこの上の部分。
下顎骨は関節や筋肉などでつながっているため、骨だけとなってはつながりようもないのです。
下顎骨と顎関節
口が動くのは、下のアゴである下顎骨が動くから。
下顎骨は、顎関節(がくかんせつ)という顎の関節で頭蓋骨とつながっている。
![下顎骨と顎関節](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-kansetsu.jpg)
下顎骨と顎関節の説明
口とともに下顎が動いて、いろいろなことができます。
・食べる(噛む)
・話す
・笑う
・あくびをする
・歯ぎしりをする
などなど。
すべて下顎骨が動かされることで、動作することができるのです。
上顎と下顎の重なり方
上顎と下顎は重なっている。
重なっているけれど真下というわけではなく、下顎が少し内側に入っている。
よく「きれいな歯並び」というのはこの状態。
![閉じた顎](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-tojita.jpg)
顎が閉じているときの状態
下顎が上顎より前へ出ないのが理想だが、これも人による。
顎がずれると噛み合わせがよくなかったり、口が閉まりにくい。
また、歯並びがよくないとまた口は閉まりにくい。
頭蓋骨の形は人によるが、人種によってもけっこう違いがあります。
顎の動き
さきほども書きましたが、顎は下顎が動く。
下顎は顎関節で頭蓋骨とつながっており、筋肉で動かされる。
そしてその下顎の動き方は一つではないのです。
下へ開く
よくある顎の動きは、下へ開くこと。
・軽く口を開ける
力を抜くと自然にアゴは下がり、口が開く。
普通に話すときは、軽く口が開くくらい。
話すときの下顎の開き幅は、それほど大きくない。
・大きく開ける
口を大きく開けるとき。
一番大きく口を開けるのは、あくびでしょうか。
あとは叫ぶときとか。
大きく口を開けるとき、下顎は大きく開く。
![大きく顎を開ける](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-okiku.jpg)
大きく顎をあけたとき
大きく顎が開くときには、顎関節が移動して骨が浮き上がる。
それは顔の表面にも見た目にわかりやすく、ふくらみます。
耳の近くの頬に手を当てて、大きく口を開けてみましょう。
顎の関節が動き、骨の二箇所が大きく動くのがわかります。
前へずらす
嫌なことがあったり、まずいものを食べてしまったときなど、嫌な顔をしますよね。
「う゛え゛ーーっ」って。
そんな感じのときに顎が前へ出たりする。
![顎を前へ出す](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-mae.jpg)
顎を前へ出すとき
挿絵ではなんだかスゴンでますケド…^^;
イチャモンつける感じのイメージです。
「え゛ーーーーっ!」とか。笑。
横へずらす
顎を横へずらすときにも、あまりいい表情ではないときでしょう。
なにか失敗したとき。
「しまったぁーーー」とか。
嫌なことがあって顔が渋くなっているときなど。
下顎を右へずらしたり左へずらしたり。
![顎を横へずらす](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-yoko.jpg)
顎を横へずらしたとき
この挿絵もなんだかスゴンで…
漫画やイラストを描くときには、そんな表現を描くこともあるでしょう。
顎が動かない動き
顔の表情によって、顎の動きがともなう表情とそうでない表情とがあります。
顎が動かないときの顔の表情は、顔の表情筋という筋肉によるもの。
![顎が動かないとき](https://sanaimiyuki.com/wp-content/uploads/2021/01/ago-kao.jpg)
顎が動かないときの顔の動き
挿絵がまた胡散臭いですねぇ…。
しかしこんな絵は描いててたのしいんですよーっと。
まとめ
顎の動きは、人の日常的な基本動作。
話したりご飯を食べたりするときに顎を使いますが、
感情によって顔に表情があらわれ、連動して動く場所でもあるのです。
顎の動作は…
- 口を開ける
- 顎を前に出す
- 顎を横に出す
わかりやすくはこの3つ。
ご飯を食べているときなどは、この3つが複合した動きでしょう。
顎の動きを描くときというのは、リアルな絵を描くときが多いかもしれないですね。
しかしデフォルメした絵を描くときでも、ときにリアルめの大げさな表情を用いたりすることもある。
そんなちょっとした一コマを入れたいときには、顎の動作を思い出してみましょう。
顎の動きは、目立たない動きから解りやすい動きまでいろいろありますが、
この動作をイラストなどにうまく取り入れることができれば、キャラクターをとても表情豊かに描くことができるでしょう。
それでは今回はこれまで。
おつかれさまでした。
よいお絵描きタイムを~^^