本サイトは広告を利用しています。

首から頭や体との繋がり、構造を理解するとイラストに役立つ

この記事を読むのに必要な時間は約 14 分です。

首を知る

首を知る、の表題

せっかくイラストを書いたんだけど…

なんだか首が歪んでる?
え…折れてる!?

そんなふうに見えたらイヤですよね。

首をどう描いたらいいのかわからない…

そう思うのは、
首がどの位置にあってどうなっているのか
ということを把握出来ていないから。

 

首を描くのが難しい…

そう感じるのは、
首は角度やポーズなどによって
見え方が変わるからではないでしょうか。

 

これらを解消するためにはまず、
首がどうなっているのかを知りましょう。

頭から首の繋がり、
首から銅や肩にかけての繋がり、

首周りの筋肉はどうついているのか?
動かすとどう見えるのか?

 

首を自然に見えるように描きたい!
と思うのなら、

首の構造を知りながら
実際の首を見て描いてみること。

理解しながら描くと
身につくのも早いものです。

首周りの構造を簡単なイラストにしてみる

首は見え方が複雑…
というと少々身構えてしまうかもしれない。

首自体の見た目はそんなに
複雑ではないでしょう。

けれども首周りの構造が少々複雑なために
分かりづらく見えているのです。

【図1-1】複雑なリアル首周りの図

首周りの骨格図

首の構造を示した骨格イラスト

骨を見るとなんか複雑ですよね。

首まわりは分かりづらい構造ぷらす、
浮き出て見える筋肉も多いために
さらにややこしく見えてしまうのですよ~。

肩も複合して余計にややこしくしている
原因でもあるのですが、
肩についてはまた別の記事にてやりますね。

 

そこで次に、わかりやすくするために
首周りの構造を簡単なイラストに
してみました。

首周りの大雑把な骨のつながりだけを
見てみましょう。
(ついでに肩も消し去ります…笑)

【図1-2】 単純化の図― 横・前面

簡易な首周りの骨格図

簡単に描いた首周りの骨格イラスト―横・前

濃い水色の部分:首~背骨
薄い水色の部分:肋骨の範囲

確認しておくことは…

  • 頭に対して首が出ている位置
  • 首の骨と背骨はつながっている
  • 肋骨は背骨からつながっている

頭と首は、頭の中心より少し後ろで
つながっている。

首の骨と背骨はなだらかにつながっている。

肋骨は外部からほぼ見えないので、
かたまりで捉えてしまうといいでしょう。

 

一応、背後から見た図も付けておきます。

【図1-3】 単純化の図―背面

簡易な首周りの骨格図-後

簡単に描いた首周りの骨格イラスト―後

首と背の骨は、境目などわからないくらい
なだらかに繋がっています。

 

首の骨と関節の動き

次は、首の骨の構造を踏まえて
首の骨の動きを見てみることにします。

頭は上下にも左右にも動かすことができて、
少しですが前後にも動きますよね。

実際に動くのは頭ではなく、
頭と首の骨(の関節)が動きます。

【図2-1】頭部を上・下に動かす

横から見た首の関節と動きの図

横から見た首の関節と動きを示したイラスト

 

水色の部分:首の骨(頚椎1~7番)
緑色の丸部分:頭と首の境目の関節※
(※環椎後頭関節)

首の骨は7つの骨が連結して動くので
なめらかな動きができます。

頭と首(頚椎1番)の境目の関節は、
頭の中央より少し後ろ側にある。

この関節を中心として
頭は上下左右に動きます。
7つの首の骨はそれに連動するような形ですね。

首は正面から見るとまっすぐに見えますが、
横から見ると少し斜めにカーブしている。

これらの少し複雑な条件があるために、
首は見る角度によって見え方が違い、
描くのが難しいと思わせる
理由の一つになっているのでしょう。

首周りの筋肉を見てみよう

首は見る方向によって
違うように見えますよね。

そして形状が分かりづらく
まどわされるのは、
筋肉のせいもあるのです。

首は頭や体の動かし方によって
筋肉が伸ばされたり縮んだりする。

そのたびに首の形状が変わって見え、
把握しづらくしているのです。

 

首には多くの筋肉がありますが
表面によく浮き出て見えるのは、

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と
僧帽筋(そうぼうきん)。

 

この2つの筋肉がどう繋がっているのかを
確認しておきましょう。

【図3】首周りの筋肉の図

首回り

首周りの筋肉の図

  • 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
  • 僧帽筋(そうぼうきん)

この図は基本的な姿勢の状態。
これらの筋肉が伸び縮みして首が動きます。

首周りの筋肉と動いたときの見え方

首の動きというは、
頭や身体を動かすときにも連動します。

首の見え方は動作によって
どう変わるのでしょうか。

首は7つの骨(頚椎1~7)が連結しており、
その首の骨ひとつひとつに筋肉が付着して
一緒に動きます。

そして頭や肩など全体が同時に動くと…

 

…って、そこまで考え出すと
ややこしくて混乱してしまいますよね。

なのでここでは、肩や身体は動かさず固定。

頭だけを動かすことで
首の動きを捉えてみることにしましょう。

 

表面に浮き上がってくる筋肉は、おもに2つ。

  • 胸鎖乳突筋…橙色
  • 僧帽筋…ピンク色

【図4-1】正面から見た首の動き
上向き・右向き・正面向き

首-前

首を前から見た状態

 

【図4-2】背面から見た首の動き
下向き・左向き・正面向き

首-後

首を後ろから見た状態

 

【図4-3】横から見た首の動き
下向き・上向き・左向き・右向き・正面向き

首-横

首を横から見た状態

 

身体を固定して見てみると
首はシンプルに見えてきます。

首の構造について~余談

首の構造など、だいたいの理屈を知ったら
あとはちょっとした疑問を解消しましょう。

なにか引っかかっていると
思い出すたびに悩んでしまいます。

疑問は早めに解消しておくと
より描くことが楽しくなりますよ。

余談1:首の骨はカーブ?ストレート?

絵の描き方について
悩んでしまうことの一つに、
情報の食い違いということがあります。

相反する情報を知ってしまうと
どう描いていいのかわからなくなり、
混乱してしまうことがあるのです。

 

例えば今回の「首」については、
インターネット上の情報で「ん?」と
思うものがありました。

それは全く相反するものだったのです。

  • 首は真っ直ぐ
  • 首はカーブしている

…真逆ですよね。

これではどちらを信じればいいの?
と迷ってしまうことになります。

しかしこの場合はおそらく、
それぞれの前提条件が違うために
このような言い方になっているのかなと
推測。

 

人間の首は真っ直ぐか、
カーブしているか?

と問われれば、
カーブしている方が健康的な状態の首です!
という答えになります。

真っ直ぐな首はストレートネックと言われ、
健康上よくない状態の首。
生活習慣や事故などによって発生します。

一時期はスマホっ首?
とかCMなんかで言われていましたよね~。

 

これに対して、
イラストを描く上で首は真っ直ぐ描くのか、
カーブに描くのか?
と問われると…

角度や姿勢によっては、
首はまっすぐに描く場合もあるわけです。

 

前提条件の違いでもっと言ってしまえば、
画風にもよるし、キャラの状態にもよる。

どんなキャラクターを描きたいのかでも
答えは違ってくるよねぇ…
といういうことにもなります。

 

そんなこと言っていたら何でもありに
なっちゃうわけですが…。

 

つまり何が言いたいのかと言うと、

人間の身体の基本形を知っていれば、
どんな情報を見ても柔軟に解釈できます。

そして自分の中に答えがあるので
惑わされることはなくなりますよ~
ということです。

余談2:喉仏って男性にしかないの?

男性を描くとき、喉仏(のどぼとけ)を
描かれることが多いと思います。

喉仏を描くことで
男性らしく見えたりしますからね。

 

では、その喉仏って女性にはないの?

ということですが…

じつは女性にも喉仏はあるのですよ。

ただ、男性の喉仏の方が突出しているために
男性の特徴として知られているわけです。

【図5-2】首の正面にある気管の図

首-気管

首、器官の出かた

女性でも、喉仏を含めた気管上部が
浮き出て見えることはよくあります。

とくに細身の人や首の細い人に多いですね。
肉付きがよいと埋もれて見えづらいのです。

痩せ型の女性を描くときには、
痩せている感じが出せるので
試しに描いてみるといいでしょう。

 

描き方としては上図の通り。

男性ほど突き出た感じではなく、
気管の幅くらいに軽く線を入れるだけで
雰囲気が出ます。

また、首は年齢が出やすいといいますから、

首の筋肉や筋などを多く入れたりすると
年齢が増した人物を印象付けることが
できますよ。

まとめ

首は、顔とともに服から出る部分であり、
頭(顔)と首とは繋がっています。

首もその人物の一部であり、
キャラクターを作る上でも大事な部分。

その首を自然に見えるように描くためには、
やはり構造を知っておくといいのです。

 

ということで、今回のまとめ。

まず、首はあまりむずかしく考えないこと。

首を描くためには次のことを知りましょう。

◇ 簡単な首周辺の構造

  • 頭に対しての首の位置
  • 頭~首~胴(体)のつながり

◇ 首の表面に浮き出る筋肉

  • 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
  • 僧帽筋(そうぼうきん)

この2つの筋肉の位置と形を
だいたい覚えておけばいいでしょう。
(筋肉の名前を覚える必要はないですよ^^)

 

首がどんな構造であるかを
簡単にイメージすることができればよし。

人物を見ながら描くときにも
首の構造がこうだから、
こんな風に見えるんだね~、と

イメージしやすくなり、
描きやすく(理解しやすく)なるでしょう。

 

あとは練習!
描きまくるだけですよ~!
しっかり描きまくって慣れましょう。

それでは今回はこのへんで。

よいお絵かきタイムを
お過ごしくださいませ~^^

タイトルとURLをコピーしました