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イラストを描くときの口の形・口の中の見え方と描き方のコツ

この記事を読むのに必要な時間は約 11 分です。

口についての2回目。

口を描くのに知っておくと便利ないくつかのコツ!

さて、前回は口の構造や動きについて書きましたが、今回は描き方についてです。

まず「口を描く」とひと言で言っても、口は外側と内側があり、唇も細かく見ると複雑な形状をしています。
口を描くのが難しいと感じるのは主に、その唇と口の中が見える状態を描くときではないかと思います。

私なりに唇を観察してみましたが、細かく見れば見るほど、単純とは言えない構造だなぁと感じます(^_^;)

複雑だと描きにくい。
だからといって単純にした口の形だけを提示するのでは、違う角度の口が描けずに応用がききません。

表面的な形だけで考えると、どうしても描けずに悩んで止まってしまうことになるでしょう。

ということで、「どうすれば簡単に自在に描けるようになるのか」を主軸として考えることにしました。

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1. 口を描くこと

口はどういう状態でしょう。

・平面ではなく、顔の表面に付いているので曲線を描いている
・大きさが変わる
・形が変わる
・開くと口の中(歯や舌などの奥行き)が見える

他にも何かありそうですが、これだけ見ても、すぐには捉えにくいものだということがわかります。
そのため、口というパーツや形だけ見て描くとうまくいかないことが多くあります。

そもそも口は頭に付属しているもの。
頭全体の向いている方向や角度がとても重要。
それに合うように描くのが大事です。

これは口に限らず、目も鼻も全部そうなのですが、特に口は顎(あご)という可動式の骨を含むので、仕組みがわからないと描きにくい部分です。

(顎についての記事をおさらいしましょう → 顎の構造と口の中の見え方 )

しかし難しく考える必要もないのです。

ある程度のことを知っているだけで、口らしく見えるように描くことができますよ。

慣れないうちは口だけを見て描くのではなく、頭全体のバランスを見ながら描くことを癖づけていきましょう。
そして、バランスを取る作業のときには、単純化した線で描いていくのがコツです。

これについても後ほど説明します。

2. 口の描き方

私がよくやる方法があるのですが…
その方法について要点をまとめてみました。

よく描かれる角度の、斜め向きの顔を描いて説明します。

図ではすでに斜め向きの顔のベースが出来上がったところから話を進めます。

(斜め向きの顔が描けない場合は、こちらの記事を参照ください。→ 斜め顔の描き方 )

2.1 口の位置と立体感をつかむ

〈上図〉

・口の位置や大きさを決めるには、顔全体を見ること。
口は、目の位置から下3/4より上に位置する。

・顔全体のバランスを見るために、口は横線のみで描いておく。
(口を開けた状態を描きたいときには四角形を描く。)

・口(顔)の立体感をつかむために、鼻筋から顎までのラインを引く(赤線)
…横顔を描く様にイメージするとわかりやすい。

横顔に近い角度ならば、横顔より少し凹凸の少ないラインになり、
正面顔に近い角度ならば、殆ど凹凸のないラインになる。

(のちほど例を描きます。)

口の位置と立体感が掴めれば、あとは唇を描くだけ。

次から少し詳しく見ていきましょう。

2.2 閉じた口を描く

〈上図〉

a. 赤線(鼻筋から顎ライン)と口の補助線をたよりに、唇を描く。(青線)
…ここではまだバランスを見ながら描くために、単純化した線で描いていきます。

唇の厚みは人それぞれなので、図は参考までに。

b. 唇のラインなど細部を描く。
…先程描いたの線に沿いながら、唇の細かい部分を描いていく。

2.3 開いた口を描く

閉じた口と開いた口。
描くときにはいくつか違いがあります。

大きく開いた口を描くときには…

・口が縦に大きくなる(唇が縦に伸びる)
・顎の位置が下がる
・口角の位置も下がる
・口の中が見える

これらを考慮して描いていきます。

(顎については、こちらの記事を参照ください → 顎の構造と口の中の見え方 )

a. 口の位置より下に、開く口の大きさの四角形を描いておく。(紺色の線)

☆口角は、口の開き幅のだいたい半分くらいに位置するが、口はその構造から、見る角度により上下の唇の縦幅が変わって見えるので注意。

あまり深く考えなくてもいいので、そんなものだと頭の隅にでも置いておく。

口らしく見えればいいので、悩んだときには深く考えず、写真や鏡を見て描いてみよう。

b. 補助線をたよりに唇を描く(緑線)
…唇は左右の口角を軸に、がま口をイメージしながら単純に描くと分かりやすい。

c. 口の細部を描く(黒線)
…口を開くと口の中も見えるけど、中は見えづらいもの。
前面に見える上の前歯と舌を軽く描くだけでいいかなと思います。

3. 口の見え方

よく描かれる斜め向きの顔。その口を、少しずつ角度を変えて描いてみました。

参考までに、顔面の正中線と作画時の補助線、鼻筋から顎先のラインも一緒に入れました。

(全部のバランスを取るのがけっこう大変…多少の歪みはお許しを…^^;)

◇上図・上:口を閉じた状態。

◇上図・中:少し口と顎を開いた状態。
…少し口が開くと上の歯が見え、もう少し開くと、下の歯も見える。

ここでは下の歯も描いていますが、イラストや漫画では省略してもいいと思います。
一本ずつ描くとごちゃついて見えるし、リアルな感じになりすぎます。

◇上図下:口の力は抜いて、顎は「あーん」と開けた状態。
…上下の歯が見え、舌が見える。

口の中は暗く、全てが見えることも普通にはないので、ベタを入れています。
これを何処まで描くかは、絵柄により場面の状況によりさまざまでしょう。

正面顔の口から横向きの口へ順に見ると、顔の向きと共に口も向きが変わります。

手前側と比べて奥側の唇はは小さく短く見える。
それとともに、歯や舌の見え方も変わっていきます。

唇→歯→舌、という順で口の奥に向かうので、口の中心線もそれだけ少しずつずれていくのです。

ちょっと説明がわかりにくいかも知れませんが、写真や好きな絵描きさんのイラストを見て描いてみるといいでしょう。
描いているうちに分かってくることも沢山あるので、とにかく描いてみましょう。

奥行きとか立体とかは説明しにくいのですが、またいずれ記事にしていきます。

4. 口の描き方補足

描くときにはまずバランスを取るために「単純化した線で描く」と書きましたが、理由は簡単です。

先程のリアルめに描いた図と比べ、下記の図の方が見やすく、形状が把握しやすいと思いませんか?
それは下記の図が、先程の図と比べるとシンプルな線で描いているから。

いきなり沢山の線で描き込んでしまうと、線に惑わされて形の本質が捉えにくくなるのです。

「2. 口を描く」でも説明したように、口を描くときも同様に、はじめは単純化した線で描いていきます。

バランスを取る作業時の口の線は、「一本線」もしくは「四角形」くらいでOK。
次に、「がまぐち形」で唇の厚みを整え、最後に細部を描いたり質感を出すような細かい作業をする。

下図は、「がまぐち型」で唇の形を整えた状態の図。

「がまぐち型」が想像しにくければ、パペット人形の口でもOK。

左右の口角を軸に、口を開いたり閉じたりするイメージと似ていれば何でもいい。
イメージの分かりやすいものをモデルにしながら描くと、とてもスムーズに描くことができます。

単純な線で描く意味としてはもう一つ。

それは、修正が早いこと。

初めから細かく描いていると、一部分しか見ていないことが多く、全体の歪みに気づきにくい。
すると、ずいぶん描いてしまった後に歪みに気づいたり、修正時も同じ繰り返しをするので作業がとても遅くなります。

(…ずばり私です! きっぱり。)

ですので初心者のうちから、「単純な線で全体のバランスを整えてから細部を描く」という癖を付けていく方が上達も早いですよ。

(癖は染み込むとなかなか抜けないので、早めに良い癖をつけましょう。)

まとめ

口をそれらしく見えるように描くコツは…

・口だけではなく、頭全体を見て口を描く
・顔の比率から口の位置を、鼻から顎のラインから口の立体感を掴む
・単純な線で描きながらバランスを取る

口は複雑な動きをします。

描くときに迷ったら、鏡を見ながら目当ての顔の角度を取り、口の形を再現してみましょう。
そしてどう見えるのかをよく観察してみる。

すると、悩みながら何度も描き直しをするよりは、何かヒントが得られるはずです。

今回はここまでですが、内容は伝わったでしょうか。

口はいろいろな形をするし見え方をするので、何からどう説明したものか…とずいぶん悩みました。
まだまだ口については沢山あるのですが、いっぺんにやろうとすると(私の思考が)収集がつかないので、今回はここで終わるとします。

分かりづらい部分については、また補足や追記をしていきたいと思います。

それでは、ここまでおつきあいくださり有り難うございます。

よいお絵かきライフをお過ごしください。

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