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唇を描くのなら形や大きさの他に見え方を再確認してみよう

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唇の形、の表題

唇の形、記事の表紙

唇は口の動きによって形を変えるもの。

唇はよく見ると複雑な形状をしていますよね。
イラストの画風によっては、唇は省略されます。
しかし唇を描くイラストの場合、唇にこだわって描かれることも多いものです。

唇はキャラクターを描くときのチャームポイントとして描かれることも多いので、できればしっかりと、あるいは可愛らしく描きたい部分ですよね。

口は、食べる・飲む・話す・黙る。
そして笑ったり怒ったりと感情も出る場所であるため、表情も伴うもの。

老若男女、誰しもが共通して持っている口・唇。
だけどみんな同じではなく、人によっての違いもある。

口をしっかりと描きたい場合、唇もある程度描けるようになりたいものですね。

同じようでいて、人によって違う唇の形。
どういった違いがあるのでしょう。

てことで今回は、
「唇の形」について描いていきます。

唇って、みんな知っていますよね。

でもいざ描こう!ってなると…あれ?
ってならないでしょうか。

真正面から見た唇を描きましょう!
というとおそらくみんな描ける。

じゃ、斜めは?横は?開けた口は?
そうなると、あれ…?どうなってんの??ってなる。

それは当然ですよね。

唇って、毎日見ているはず。
他人の唇、自分の唇、テレビや動画などの映像で見る唇。

しかし唇ってあまり意識して見ないですよね。
意識して見ていたら、ある意味気持ち悪がられる(笑)

普段から見ているようでいて、しっかり見ていない。
そんな唇です。

では次から唇について見ていきましょう。

唇の構造と名称

まずは、唇の見た目と口周りの名称について見てみましょう。

呼び名はとくに覚えなくてもいいものですが、参考までに。

口周りの名称

口周りの名称を示した図

・鼻唇溝(びしんこう)
これが強く出ると、ほうれい線になりますね。

・人中(じんちゅう)
鼻の下の浅い溝の部分のこと。
この間が長かったり短かったりで人相はずいぶん変わる。

・口裂
上唇と下唇の境い目であり、口が開く部分。

・オトガイ唇溝(しんこう)

オトガイとは、顎先のことを指します。
唇のすぐ下の窪んでいる部分。

・上唇結節(じょうしんけっせつ)
人中の真下で上唇の中心、少しぷっくりした部分。

・口角(こうかく)
口の端。よく口角が上がるとか下がるとか言いますね。

・上唇(じょうしん、うわくちびる)
・下唇(かしん、したくちびる)

上の唇と下の唇。

唇の凹凸、立体

唇の形については皆が知っていることでしょう。

しかし凹凸(おうとつ)などの立体については、知ろうとしなくては把握しにくいかも?

絵を描くためには次のことを理解しておくといいでしょう。

・平面的にどんな形をしているのか
・立体的にどこが出ていて引っ込んでいるのか

画風にもよりますけど、少しでも立体感をもたせようとするならば、どう立体的になっているのかを知っておくといいでしょう。

唇の立体

唇はどう立体的なのかを示す図

唇や唇周辺は意外と立体的。

【唇】
上唇は内側へ入り、下唇は外側へ出ている。
また、上唇の面は少し下を向いており、下唇の面は少し上を向いている。

【上唇】
中央(上唇結節)はふくらんでおり、両側は少し平らな印象。
【下唇】
中央はかすかに窪んでいるが、中央の両側は膨らんでいる。

【唇の上の面、肌の部分】
人中は正面の少しを向き、鼻唇溝と人中の間の面は斜めを向いている。

【唇の下】
下唇の下はくぼんでいる。
これがオトガイ唇溝だが、横側にいくと窪みはなくなる。

言葉ではわかりにくいですよね。
鏡で自分の顔を見たり触れたりして確認してみましょう。

しっかり形状を認識できれば、イラストを描くときにもイメージしやすくなります。

唇の土台

唇は独特の形がありますが、その土台である顔についても触れておきます。

まず口の位置をおさらい。

【唇(口)の位置】
次の図は口(唇)の位置の目安。

年齢や性別、人種、人にもよりますが、だいたいこのくらいの位置。

顔の中の口の位置

口の位置を示す図

目の位置がだいたい、頭全体の半分の位置。
そのさらに半分の位置が、鼻と口の間くらいになるのです。

(真ん中の薄緑色の線)

次に、口の土台の立体について。

【唇(口)の土台】

唇(口)の土台は顔。
顔は当たり前ですが立体的です。

唇(口)を簡単に描こうとすれば、真正面か真横から描くのが一番単純で描きやすい。

しかし顔が上を向いたり下を向いたりするとどうでしょう。

やはり立体なので、見え方が違ってきますよね。

唇も見る方向で違って見えますが、その土台である顔も同じく見え方が違います。
そのため、唇だけではなく顔の立体も把握する必要が出てくるのです。

真正面や真横から見たときは、平面的に見えるので簡単に見えます。
しかし実際は立体であることを認識しておきましょう。

初心者さんには少々むずかしいのですけど、
「見え方」という意識を持ってモノ見ていくだけでも、画力の向上に役立ちます。

唇の形

唇はみんな同じようでいて、同じではない。

人によって多少の形や厚みが違います。

唇の形や大きさで顔の相を観る、観相学や性格診断などもあるようですから
ある程度のパターンはあるのでしょう。

唇の形や大きさの違い

簡単に分けると、次のようなパターンがあります。

・口が小さい、大きい
・上唇の中央の山がはっきり、なだらか
・上下ともに唇が薄い、厚い
・上唇が厚い
・下唇が厚い

などなど。

この違いを絵にしてみました。

唇の形や大きさの違い

唇の形や大きさの違いを示した図

大きさや形、厚みなどを組み合わせると、いろいろな唇になりますね。

横から見た唇の形の違い

横から見た唇の形状の違いというのは、骨格が影響します。
横からでも斜めからでもですが、真正面以外の角度から見ると、唇の見え方はもちろん変わるのです。

口(唇)は、筋肉や皮膚からなります。
これらは骨の上を覆っているため、骨格に影響されるのです。

上顎と下顎の位置や歯の噛み合わせなどによって、唇の形状は違って見えます。
これは極端に言えば、口を閉じたときと開けたときで唇の形が違うのと似たような状況でしょうか。

ということで、

横から…というか、真正面以外の角度から唇を見たときの形の違いは、
骨格+歯の噛み合わせによるものです。
それプラス、唇の形状。

つまり、正面から見て同じ唇の形をしていたとしても、骨格によって横顔などでは違う形に見えたりするわけです。

さらに唇に動きが加わると、真正面向きであっても唇の形は変わりますよね。
唇の形って、動きまで加えると無数にあるのです。

口裂・口角の違い

口裂とは、はじめに紹介しましたが、口の割れ目のこと。

口角は口の端。
よく、口角が下がっているとか上がっているとかいいますよね。

口裂はもともとの唇の形であるようですが、
口角は上がったり下がったり…ある程度筋力によるところもあるようです。

どんな形の違いがあるのかと、いくつかの例を描いてみました。

口裂と口角

口裂と口角の形の違いを描いた図

こうして描いてみると、口裂の形は見た目でM字・への字・Vの時に分けられそうですね。
個人的な感想ですけど。

笑い口を「W」で表現したりしますが、実際W字には…なるのかな。

実際にはならなくても、表現するのは自由なのでアリですよね~。

頭が上下に動いたときの口・唇の見え方

見え方の違いについても書いてしまったので、ついでのおまけで追記します。

頭が正面から真横に動いたときの見え方はまだ簡単なのですけど、
頭が上下に動いたときの見え方はちょいと複雑。

初心者向けではないかもですが、少し書いておきます。

口の見え方~口裂・口角の角度を見る

口は真正面など、水平の位置で見るとほぼ横にまっすぐに見えます。
しかし頭が上を向いたり下を向いたりすれば、形は変わって見えるのです。

口の見え方

頭の向きによる口の見え方の違い

頭が上を向いたとき、
・口は山を描くように、中心が上にカーブして見える

頭が下を向いたとき
・口はUの字のように、中心が下にカーブして見える

このカーブの深さは、顔の角度によります。

少し上向きなら、少しだけ山なりに。
大きく上を向いたなら、大きく山なりに見えるのです。

唇の見え方~上下の唇の厚みを見る

頭が上下に動けば、唇の見え方も変わってきます。
それは頭の角度によって、見える部分が変わってくるからです。

唇の見え方

頭の向きによる唇の見え方の違い

この図の横向きはちょっと斜めが入っていますが…
まぁこんな感じで、頭が上を向いたり下を向いたりすると唇の見える部分が変わってきます。

上唇は面が少し下を向いているため、
・頭が上向きになると、面が広く見える
・頭が下向きになると、面が狭く見える

逆に、

下唇は面が少し上を向いているため、
・頭が上向きになると、面が狭く見える
・頭が下向きになると、面が広く見える

言葉で説明するとちょっとむずかしい感じがしますけど、
自分の顔で確認したり、人の顔の映像をスローや停止してみたりして観察してみると、見え方の違いを実感できるでしょう。

まとめ

さて今回は、唇について書いてみました。

口や唇の描き方はいろいろあります。

漫画やイラストを描くにしても、唇をリアルに描くということはあまりないかもしれない。
画風によっては唇を描かずに口裂だけを描いて完了、ということも多いでしょう。

(この記事は需要があるのだろうか…^^;)

それでも、唇をきちんと描きたいこともあるでしょう。
特徴的な唇を持つ人物を描くこともあるでしょう。

そんなときにはあらためて確認しましょう。

・唇は立体的
・唇の形や大きさはいろいろ
・斜めや横から見る唇は、骨格によって形が変わる
・口や唇は、顔の角度によって見え方が変わる

少しリアルな画風の人向けかもですね。

私も通常の絵柄では唇はあまり描かないのですけど…笑。
だからこそ、今回あらためて唇についていろいろと再認識することができました。

唇はキャラクターのイメージを作る大事な顔の一部。

どんなふうに描くとイメージに合う唇になるのか。
どう描いたらそれらしく見えるのか。

形や見え方を考えながら描いていくといいですよね。

それではここまでおつかれさまでした。

よいお絵描きタイムを~!

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