この記事を読むのに必要な時間は約 17 分です。
横顔を描いたとき、なんだか横を向いているように見えない…
そんなことがあるでしょう。
顔は真横を向いている。
しかしなんだか違和感が…?
それはやはり、目の描き方にあります。
横顔の目の描き方の基本は「三角形」
特に真横を向いた場合ですけど、ほぼ三角形に見えるのです。
これを覚えておきましょう。
まずは形を覚えてしまい、それから理屈を知る。
理屈を知ってしまえば、三角形の目をアレンジすることは簡単になるでしょう。
横顔の目は、描き方によっては単純にもリアル感を出すにも描きやすいもの。
・まず形で覚える
・理屈を知る
・描き方の例
それではまいりましょう~^^
横向きの目は、三角形
冒頭でも書きましたが、真横を向いた顔の目は三角形に見えます。
顔の角度が少し変われば、目の見え方もやはり少しずつ変わるもの。
しかしだいたい横顔の目といえば、「三角形」とおぼえておきましょう。
微妙な角度の顔というのは、絵を描き慣れてくると描きたくなるもの。
しかし微妙な角度の顔は、やはり複雑な見え方をします。
初心者のうちはまず、横顔は「真横向き」を描いていくといいでしょう。
なのでここでは、横向き=真横向き、ということで話を進めて行きますよ。
横を向いた目の見え方
横向きの絵を3パターン描いてみました。
ざっと見て、どれが真横を向いているように見えますか。
さて、ぱっと見で判断しましょう。
どれが自然に見えて…
どれが不自然に見えるかな…?
答えは次の図。
自然に横を向いているように見えるのは、一番右側の図ではないでしょうか。
これ、目が三角形になっていますよね。
一番左の図は、どこを見ているの?という感じ。
顔の輪郭は横を向いているのに、目は斜め向きのような…
そして黒目はこちらを見ているように見えます。
真ん中の図も、顔は真横を向いている。
目もまっすぐ見ている感じではありますが…。
アチラ側に向くはずの白目の部分が、こちらに見えてしまっています。
結果、一番右の図が自然に見えて、わかりやすい図なのではと思います。
横向きの目の三角形
目を描く上で一番簡単なのは、真横向き。
少なくとも私はそう思っています。
(両目を描くのが面倒~ということもあったりなかったり…)
横向きの目の三角形というのは、三角形をかたむけたもの。
わかりにくいかもなので、図に描いてみました。
左向きの場合、「く」の逆を描いて、間にタテ線を入れるだけ。
右向きの場合は、「く」を描いてタテ線をいれるだけ。
単純ですが、これで横を向いた目の状態になるのです。
この三角形をもとに、ためしにいろいろな目を描いてみました。
いかがですか。
単純な線状のものから、リアル系のものまで。
この図は全て目だけが違い、あとは全く同じものをコピって使っています。
目しか違わないけど、それぞれの雰囲気は違うように見えるはず。
ま横向きは三角形。
この三角形を基本として描くので、とても簡単なのです。
ではなぜ三角形に見えるのか。
それとともに、具体的にはどのように描けばいいのでしょうか。
これらについて順に考えてみることにしましょう。
なぜ三角形に見えるのか
真横を向いたときの目が三角形に見えるのは何故か。
簡単な図を見てみましょう。
これは、目玉とまぶたの関係を簡単に示した図。
右は正面向きで、左は斜め向き。
頭がぐるりと横を向くと、目の見え方も変わります。
左へ向いたときには、右側の目はぐるりと見えないアチラ側に回り込む。
そして真横を向いたときには、左目の左側半分しか見えないという状態。
↓このように見えます。やはり三角形状ですよね。
では次に、具体的にどう考えればいいのか見てみましょう。
目と目玉の見え方・考え方
横を向いたときの目は三角形。
これがわかったにしても、具体的にどう考えて描けばいいのでしょうか。
目と目玉の見え方について、次の図を描いてみました。
[目の見え方]
目の見え方については、平面的に考えてみるとわかりやすい。
真横からは、半分外側の部分しか見えないのです。
ただ、描くときには立体的に考える必要があります。
[目玉]
目玉は丸い球状になっています。
丸いものは、どこからどう見てもまん丸く見える。
しかし丸いものの表面にくっついているものは、違います。
目玉の場合は、黒目。
黒目は目玉の一部分。
目玉がぐるりと回れば、黒目は遠くに見えたり近くに見えたりします。
つまり、黒目がこちらに正面に見えるときにはまん丸く。
横に回り込んでしまうと、細長く見えるのです。
自分の顔を真横から写真に撮ってみましょう。
どう見えますか。
目線はもちろん、カメラを見ないこと^^
すぐに写真撮って確認できるって、便利な世の中ですよね~。
自分の真横の顔って、鏡で確認できないし。
携帯がない、あるいはカメラが壊れているなら、ネットで検索してみるだけでも確認できます。
それではいよいよ次から、横向きの目を描いていきましょ~。
横向きの目の描き方
目の描き方は、これまでの記事にて二度やりました。
正面向きと斜め向きですが、基本的な手順については同じようなもの。
しかし今回は真横向き。
正面向きや斜め向きより簡単なので、まるっと覚えてしまいましょう。
ここでは横向きの目だけの描き方をやります。
顔や頭全体を描く場合には、まず顔(頭)全体や顔のパーツの位置などを決めておきましょう。
横向きの顔の描き方は、こちらをどうぞ。→「横顔の描き方」
また、今回は1例だけだと横のスペースがずいぶん空くので、2つの例を一度に表示していきます。
それではいきますよ。
アタリと補助線
[目の位置]
まずは目の位置を決めます。
この図では、すでに鼻を入れています。(薄い緑色)
・顔の中心に横線を入れる(青色)
目の位置は顔の中心にあたります。
つまり目が入る位置に横線を入れるのです。
[目のアタリ]
・目のアタリをつける
描きたい目の大きさ、幅を考えて目のアタリを入れます。
ここで三角形を簡単に入れておくのです。
[まぶたの補助線]
・上下のまぶたの補助線
上下のまぶたの位置は、少しずれて見えます。
そのため、目を入れる前側の位置に、上側が前面に少し傾いた線を入れておくのです。
あまり傾斜をつけすぎないこと。
[眉のアタリ]
・眉のアタリを入れる
全体の雰囲気がわかるよう、眉のアタリをいれておくといい。
眉の形もいろいろ。描き方もいろいろ。
好きに描いてみましょう。
[目玉を想定]
・目玉があることを想定
目玉の丸は描かなくてもいいけれど、球状だということを忘れないこと。
[目尻の位置]
・目尻の位置を決める
目尻の位置は、顔の真ん中の線より少し高いか低いか。
これによって、ツリ目、タレ目などが変わってきます。
目頭は鼻側にあるため、眼球に隠れて見えない。
だいたい中心にあると想定はしておきます。
横向きの目を描く
ここからは目の形を作っていく作業になります。
[上・下のまぶたを描く]
・上まぶたと下まぶたを入れる
上まぶたと下まぶたは斜めに位置する。
まぶたを描くための目安は2つ。
・目のアタリの三角形
・まぶたの補助線
これらを目安に、上まぶたと下まぶたを描く。
もちろん、上まぶたと下まぶたは目尻で合うように。
[黒目を描く]
・黒目を描く
まぶたの奥には目玉が入っていると想定して、黒目を描く。
※ここでは説明なのでちょっとリアルめに描いています。
眼球はちょっとなだらかな丸みで描いたほうがいいかも。
あまり眼球を丸く描くと気持ちわるい絵に…^^;
もしくは、驚いた目とか、目が出ているようになってしまいがち。
特に大きめの目を描くときには注意^^;
[まつげを描く]
・まつげを描く
上下のまぶたに、まつげを入れます。
前方のまつげは、下から出るように描くと自然。
女子はまつげを上げていたりするので、上げめに描いてもカールめにしても不自然ではないでしょう。
[まぶたのシワを描く]
・まぶたのシワを描く
二重(ふたえ)とかシワとか…入れたい場合に入れる。
まぶたのシワの描き方でも、いろいろ印象は変わる。
[眉毛を描く]
・眉毛を描く
眉毛は人それぞれ。描き方もそれぞれ。
眉毛ひとつで随分と印象は変わりますよね。
ここでは特に追求しないので、好みで描いてみましょう~。
横向きの目、完成
さて、ここまででだいたいの工程は終わりました。
補助線などを消して、主線を整えましょう。
これで、完成です。
ずいぶんと目の大きさが違う絵が仕上がりましたね。笑。
真横を向いた目は、基本的に三角形を守って描く。
するといろいろな描き方をしても、ある程度はそれらしく見えるはず。
[横を向いた、閉じた目]
目を閉じた状態も参考に描いておきます。
描き方は、正面向きや斜め向きと同様。
目尻を決めて、閉じたまぶたを描き、まつげやまぶたのシワを入れて完成です。
ついでに、もう1つ2つ例を上げておきます。
おまけ:別の横向きの目
今度はどちらも大きめの目。
少し三角形を崩したり、丸めにしたりしてみました。
そしてもういっちょ、閉じ目。
まぶたのシワの入れ方もいろいろ。
これもけっこう好みが分かれそうですね。
同じキャラクターを描く場合には、目を開いた状態とあまりにかけ離れた閉じ目を描いてしまわないようにするといいでしょう。
まとめ
横向きの目を描くときのポイントは…
- 真横向きの目は三角形
- 上まぶたと下まぶたは、少し斜め
- まぶたの奥には眼球がある
- 見える部分と見えない部分がある
まずは三角形でアタリをとっておき、それから細かい部分を描いていきましょう。
そしてできれば立体を考えながら描いていくといいですね。
それではここまで、おつかれさまでした。
よいお絵かきライフを~^^