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胴体のイラストは描きづらい?骨の形からイメージしてみよう

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

胴体の骨の形top絵

人を描こうとするとき、胴体ってどうなっているのか地味にわかりづらくないですか?

肩や胸、へそやおしりのように、はっきりとした凹凸(おうとつ)があるわけでもない。

胴体って捉えどころが分かりづらいのです。

そうするとやはり、
どうやって描いたらいいのかな~?
ってことになりますよね。

絵を描くとき、その対象物を知らないことには、なかなかイメージしきれずにうまく行かないことがあるものです。

そんなときにはやはり構造…骨の形から知ることで、その部分をよりイメージしやすくなるので理解が深まります。

イラストを描くとき、練習で描くときにも、わからないままでいるよりは上達の近道になるのです。

ということで今回は、胴体の骨の形・構造を大まかに見ていきます。

イラストで胴体を描くときも骨を意識しよう

胴体を描く上で知っておくといいのはまず、胴体の骨の形。

胴体の骨にはまず、体の中心にある背骨があります。
その背骨に肋骨が付いて、胸の部分が形成されています。

「胴体」というくくりでは、それだけなのです。

体の全体を見ると、
「肩」はその肋骨の上に乗っている。
そして背骨の下部には「腰」があります。

 

【図1:胴体全体の骨の形】

人の胴体の大まかな骨の形の図

胴体の大まかな骨の形を見てみよう

  • 背骨:胴体の真ん中を通っている(緑色)
  • 肋骨:背骨に付いている(青色)

人を描くとき、いつも骨を描かなくてもいいのですが、基本的にこんなふうに骨があることを意識しておくと、胴体を描くときにイメージしやすいと思います。

だいたいの骨の形や位置を、大雑把にでもとらえておくといいでしょう。

人間の胴体の基幹、背骨

これから胴体の構造について見ていきます。

用語などは特に覚える必要はないですが、知っておくと調べ物をするときに役立つので、一通り名称などを書いておきます。

背骨は多くの骨で形成されている

胴体の中心には背骨が通っています。
背骨というのは、背に連なる骨の名前。

背骨は「せぼね」「はいこつ」と読みますが
「脊椎(せきつい)」
「脊柱(せきちゅう)」ともいいます。

背骨は縦に並ぶ多くの骨から形成されているので、なめらかな動きができるようになっているのです。

その背骨は部位ごとに名前があり、
更に細かく一つずつに名前がついています。

 

【図2-1:背骨(総称)の部位別の名称】

背骨のS字カーブの説明の図

背骨のS字カーブの方向

  • 首…頚椎(けいつい)
  • 胸…胸椎(きょうつい)
  • 腰…腰椎(ようつい)
    仙骨(せんこつ)、尾骨(びこつ)

以下は細かい名称の説明だけなので、不要なら次の項目まで飛ばしてくださいな~。

【頚椎】
頚椎は7個の骨が連結しています。

  • 第1頚椎(C1)~第7頚椎(C7)
    (Cは、頚椎のcervical spineの略)

第1頚椎(C1)は環椎(かんつい)、
第2頚椎(C2)は軸椎(じくつい)とも言う。

【胸椎】
胸椎は12個の骨が連結しています。

  • 第1胸椎(T1)~第12胸椎(T12)。
    (Tは胸椎のthoracic spineの略)

【腰椎】
腰椎は5個の骨が連結しています。

  • 第1腰椎(L1)~第5腰椎(L5)。
    (Lはlumbar spineの略)

腰椎からはさらに、仙骨(せんこつ)、尾骨(びこつ)と繋がっています。

背骨は決まった方向にカーブしている

背骨は全体を見ると、なだらかにS字にカーブしています。

そのカーブの方向は基本的に決まっており、人を描く上でも重要です。

この背骨のカーブを、
「生理的湾曲(せいりてきわんきょく)」
といいます。

名称などは覚えなくていいけれど、
カーブの方向は把握しておきましょう。

 

【図2-2:背骨のS字湾曲】

背骨のS字カーブの説明図

背骨のS字カーブの方向

このS字の弯曲は赤ちゃんのときにはまだなく、成長していく過程で形成されていきます。

人間が二足歩行をするためには必要な形態なのです。

ただ、カーブの強弱は人によって少々は違います。

背中がすっと伸びている人と、背中が丸くなっている人が居るでしょう。

これは生活習慣であったり、日頃のクセなどで変わってきます。

また、歳を取っていくことや職業などによっても変位していくもの。

ですがまぁ、ここでは難しいことは考えなくてもいいでしょう。

「生理的湾曲」は基本的なカーブですが、骨の一つずつの構造により、それぞれが連動して前後に曲げたり横に捻ったりということができます。

もちろん、可動域の範囲内で。

赤ちゃんや老人になったときにはどんな状態なのかということは、また別でやることにします。

背骨と繋がっている骨、肋骨

今回は胴体の骨の話なので、背骨と肋骨しかないのですが…

胴体周辺の繋がりもわかるほうがいいので、背骨と直接繋がっている骨と、その周辺までを含めてざっと説明します。

 

身体の基幹である背骨は身体の中心にあり、そこから更に他の骨が連結しています。

骨をひとつずつ見ると複雑になるので、大まかな塊の形として捉えるといいでしょう。

骨の繋がりがわかると、人を描いたり動かしたりするときにも理解しやすいです。

 

【図3:背骨と連結している骨とその周辺】
(全体の繋がりを把握するために、首や腰、肩の部分も記しておきます)

背骨と他の骨とのつながりの図

背骨と他の骨とのつながり

背骨と直接連結している骨は、頭蓋骨と肋骨、骨盤です。

  • 頭蓋骨(ずがいこつ/とうがいこつ)
    頭蓋骨(後頭骨底部)と第1頚椎(C1)とが繋がる。
  • 肋骨(ろっこつ)
    胸椎は12個、肋骨は左右対称に12個。
    胸椎のひとつずつに肋骨が付く。
    (第1~12胸椎の左右に第1~12肋骨)

肋骨は背にある胸椎から前中心にある胸骨へ向けて、弧を描くような形になっています。

  • 骨盤(こつばん)
    骨盤は仙骨と尾骨、寛骨から成る。
    腰椎の下に仙骨と尾骨があり、仙骨の両脇に寛骨が付いている。

仙骨は背骨の一部ですが、骨盤の一部でもあります。

胴以外の首、骨盤、肩、腰については別の記事で詳しくやるので、図は参考まで。

まとめ

今回は主に人の胴体の、骨の構造について。

胴体は一見簡単そうに見えますが、少しでもそれらしく描こうとすると、実は描きづらい部位だったりもします。

そこで胴体の骨の形をおおまかにでも覚えておくといいでしょう。

骨を意識すると、胴の形をイメージしやすくなるので描きやすくなります。

また、筋肉質に描きたいなら、骨格を元に考えるとさらにリアルさを増すことができます。

 

胴体だけを見ると、背骨と肋骨しかないんですよね。
(鎖骨は肋骨の前にある胸骨に付くが、肩の一部としてここでは除外)

でもそれぞれ骨が多いし複雑なので、大きい塊で見るとわかりやすい。

  • 胴体の軸となるのは背骨
  • 背骨はS字にカーブしている(方向を意識)
  • 背骨に肋骨が付いている

さらに全身に目を向けると、
胴体の上には肩があり腕が付き、下には骨盤があり脚が付く。

体の基幹である胴体をよく知っておきましょう。

 

それでは今回はこのへんで。

よいお絵かきタイムをお過ごしくださいな~^^

◇ 関連記事 >> 胴体の動きを知ろう

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